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顎関節症とは

主症状

口を開けようとすると痛い。口を開けると音がする。口が開かないといった症状のある人のことを言います。

その他の症状

眼痛、頭痛、耳痛、眩暈、耳鳴などの耳症状、肩こり、背部痛、腰痛、四肢痛、吐き気、腹部違和感などの自律神経系の機能不全を有する人もいます。

分類

顎関節症の分類

顎関節学会の症型分類
I 型 咀嚼筋障害
II 型 関節包、靭帯障害
III 型 関節円板障害
IV 型 変形性関節症
V 型 I 型~ V 型のいずれにも該当しないもの
中澤の顎間関節症分類
1 顎関節の問題を主体とするもの
2 咀嚼筋の問題を主体とするもの
3 精神的な関与が強く疑われるもの

原因

長時間の開口、暴力的な抜歯、むちうち症、くいしばり、歯軋り、かみ合わせ、精神的ストレスがあげられるが、現在のところはっきりとした原因はわかっていません。
昔はかみ合わせだけが強調されたが、いまはいろいろな因子が関係するとされます。

病態解説

顎関節の問題(関節包、靭帯障害)

顎関節は外側靭帯と関節包で周囲を保護されています。
その部分が障害をうけることにより問題がおきます。

顎関節内の問題(関節円板障害)

関節円板が主に前方転移することをいいますが、かつては問題とされ、外科処置、全顎にわたる咬合治療が行われていましたが、近年ではMRIなどの診療機器の発達により珍しい状態ではないことがわかってきました。

統計的には人口の約20%近くが関節円板障害をもっているといわれています。

これには開口した際、前方に転移した円板をのりこえるもの(円板の復位を伴うもの)とのりこえなくなったもの(円板の復位を伴わないもの)に分けられます。

円板の復位を伴うものは開閉口した際カクカク音がするといった症状がおこります。一方、円板の復位を伴わないものは開口した際、円板がひっかかった状態のため、十分に開口するのが困難な状態になります。

咀嚼筋障害(筋痛)には

筋筋膜痛、遅発性筋痛、防御的筋スプリティング、線維性筋拘縮があります。

筋筋膜痛 緊張帯(トリガーポイント)と呼ばれる筋のしこりがあるのを特徴とし、硬結部を圧迫することにより、同部のみならず、他の部位に関連痛を生じます。
代表的なトリガーポイントは咬筋、胸鎖乳突筋です。
遅発性筋痛 長期間にわたる食事、急に硬固物を多量に食べた後などの翌日に発現します。
防御的筋
スプリティング
変形性関節症、円板障害、関節の外傷などに随伴してみられる筋痛、障害された関節を安静にさせる防御機構関節痛の発現初期にみられます。
線維性筋拘縮 開口制限の長期化に伴う閉口筋の変性や萎縮化で、周囲筋の持続的収縮のため通常域まで伸展できない状態です。
そのため開口運動で筋への伸展力が加わると筋痛が発現します。

診断

当院における診断の流れ

当日
病歴の採取 主訴
現病歴
医科的な既往的
歯科的既往歴
日常生活
検査 視診(顔、口腔内)
触診(顎関節、咀嚼筋)
咬合検査
レントゲン(顎関節、パントモ)
印象
上顎、下顎
口腔内写真  
説明 当院は患者さんの話(病歴)、問診表、触診、視診、レントゲン所見から診断をたてます。
特に患者さんの話を聞くことに大部分の時間をさき、病気の発症から現在に至るまでの経過、歯科的な治療についてお話をうかがいます。
そのうえで、現在の状態、今後の治療の見通しについてお話します。

治療

心理療法
セルフコントロールの指導
理学療法

○スプリント療法
 オルソペディック・リポジショニング・アプライアンス
 スタビライゼーション・スプリント

○投薬
○最小限の咬合調整
○咀嚼障害改善のための咬合再構成

以上の治療を組み合わせて症状に応じて対応しています。